惑星 と 準惑星 の違い

2006年8月、それまで太陽系第9惑星だった冥王星が惑星から除外された。
あらたに設定された惑星の定義に適合しなかったためだ。
冥王星は準惑星に分類されることになった。

惑星は次の3条件を備えた天体のことだ。
(a)太陽の周りを回る
(b)十分に大きな質量を持ち、自分の重力でほぼ球形にまとまっている
(c)軌道近辺に他の天体がない

この条件を満たしている水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8天体が惑星である。

これに対し、次の条件を満たす天体が準惑星である。
(a)太陽の周りを回る
(b)十分に大きな質量を持ち、自分の重力でほぼ球形にまとまっている
(c)軌道近辺に他の天体が存在する
(d)衛星でない

惑星と準惑星の違いは、どちらもほぼ球形でありながら、周辺に他の天体がなければ惑星。他の天体があれば準惑星となる。(衛星は除く)

冥王星は1930年に発見されて以来ずっと第九惑星の地位にあった。

1990年代になってから、海王星より遠い領域に、彗星や小惑星、惑星とも異なる天体が大量に存在していることが分かった。
これらをエッジワース・カイパーベルト天体という。

エッジワース・カイパーベルト天体の発見が相次ぐ中で、冥王星はエッジワース・カイパーベルト天体の一つであることが明らかになり、惑星の定義があいまいになってきた。

冥王星がエッジワース・カイパーベルト天体でありながら同時に惑星でもあるのなら、今後、大きなエッジワース・カイパーベルト天体が続々と発見されれば、それらはみな惑星になってしまう。

2006年8月、国際天文学連合の総会で惑星の定義が長い議論を経て決議された。
冥王星はこの定義に適合できなかったので、第九惑星の地位を返上したのである。

この決議では惑星とは別に準惑星と新たなカテゴリーとして定義された。
冥王星は新たに準惑星として分類されることになったのだ。


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