古事記 と 日本書紀 の違い
古事記も日本書紀も、天武天皇の命によって編纂されたものだ。
古事記は私的に口伝をまとめさせたものであるが、日本書紀は国家事業としての正史として作成された。
歴史書は以前にもあったが、壬申の乱によって消失してしまった。
このため、壬申の乱にに勝利した天武天皇が即位して、歴史書の編纂を命じたのだ。
古事記も日本書紀も日本の創生神話から始まっているが、記載内容に大きな差がある。
なお、古事記にも日本書紀にも、卑弥呼は登場しない。
古事記
記憶力バツグンで歴史を丸暗記している稗田阿礼という人物がいた。
天武天皇は太安万侶に命じて、稗田阿礼が覚えている歴史を書き写させたのだ。
これを全3巻にまとめたものが古事記である。
古事記は、天皇家を神格化し天皇家による支配を正当化することが目的であったようだ。
そのため、国内の人にとって読みやすいように日本漢文体が用いられている。
日本書紀
日本という国の名前が初めて登場する書物が日本書紀だ。
舎人親王(とねりしんのう)らが編纂した。全30巻におよぶ。
日本書紀というタイトルにも、国の名前が登場するのだから、海外との関係を意識していることが分かる。
この時代は、中国大陸からの干渉も多くなった時期でもあるため、国家としての正史が必要だったのだ。
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